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リウマチ科

関節リウマチとは

関節リウマチは、関節の炎症が続くことで軟骨や骨が破壊され、関節が変形したり、関節機能に障害が起こったりする病気です。
関節リウマチが悪化し関節が一度破壊されてしまうと、治療の効果が出にくいだけでなく、もとの状態に戻るのはむずかしいといわれているため、小さな症状でも見逃さず早期診断・早期治療が重要です。
関節リウマチの主な症状は手足をはじめとする全身の関節が腫れて痛み、手指のこわばり(朝に起こることが多いので朝のこわばりという)や、進行すると関節が変形して動かせる範囲が制限される場合もあります。
症状は左右対称に現れることが多く、腫れている部位がブヨブヨしてやわらかいのも特徴です。
また、関節の症状だけでなく、倦怠感(けんたいかん)や疲労感、微熱、体重の減少、貧血といった全身症状が見られる場合もあります。
症状や進行の程度は人によってさまざまです。

桑原院長がペインクリニックについて説明ている写真

関節リウマチとは

関節リウマチの患者さんは現在日本に70~100万人※1、そして毎年約1万5000人が発病すると考えられています。
そのうち8割が女性の患者さまで、圧倒的に女性に多く、男性と比較しておよそ3倍~4倍※2と言われています。
ただなぜ女性に多いのか、はっきりしたことはまだ解明されていません。普通、関節リウマチというと高齢者の病気だと思われがちですが、実際には働き盛りの30~40歳代での発病が多く、家事や仕事に多忙な年代だけに、患者さまの悩みも大きいのが現状です。
また、関節リウマチの患者さまの血縁者には関節リウマチの人が多いとの統計もあります。

※1:Yamanaka, et al. Modern Rheumatol 2014:24(1):33-40.
※2:厚生労働省「リウマチ等対策委員会報告書」
関節リウマチ好発部位画像

リウマチが進行すると

関節リウマチの一番の特徴は関節炎ですが、これは関節の滑膜(かつまく)という部分に起きる炎症です。
滑膜の炎症が慢性化すると同時に、滑膜の増殖が起こり、まわりの軟骨や骨を少しずつ破壊していきます。
通常、軟骨や骨の破壊は、発症して半年~1年の早い時期から進行すると言われており、発症から1年~2年ほどでおよそ60%の患者さまに関節症状びらんの進行がみられます。
さらに破壊が進行すると、手の指や足の指の関節に関節リウマチ特有の変形が起こり、次第に関節が動かしにくくなり、日常生活にも支障があらわれます。しかし、最近では診断技術や治療の進歩により、進行例は少なくなりました。
とはいえ、症状が進むスピードには個人差があり、症状がよくなったり悪くなったりを繰り返す患者さんもいれば、軽い症状がずっと続く患者さんも多くみられます。
また、一度破壊された関節はもとの状態には戻らず、さらに症状が進行すると日常的な動作が難しくなることもあります。
ただし、早い時期からの積極的な治療によって、症状が落ち着き安定しやすくなる(寛解)ことが知られています。
以上のことからリウマチにおいて、早期診断と早期治療が重要なポイントと言われています。

リウマチの進行 イメージ画像

関節リウマチってどんな病気?

関節リウマチは自己免疫疾患と考えられており、一般的に関節や骨、筋肉等が痛くなったり、こわばったりする病気を指します。
この病気は30歳~40歳代の女性がもっとも発症しやすい病気です。

リウマチの症状画像

リウマチの原因

発症の原因

関節リウマチは自己免疫疾患のひとつであると考えられています。
自己免疫疾患は、からだを異物から守るための免疫システムに異常が生じ、間違って自分の身体を敵とみなして攻撃することでさまざまな症状が引き起こされる病気です。
つまり、ある遺伝的要素をもつ人(遺伝的に関節リウマチになりやすい体質の人)が、何らかの原因で免疫異常を引き起こして発病するのではないかと考えられていますが、詳しいことはまだ解明されていません。
自己免疫が起きる原因にはいろいろな説があり、そのひとつとして、細菌やウイルスなどの感染が関わっているのではないかともいわれています。
また、関節リウマチになりやすい体質の人が過労やストレス、出産などがきっかけになって発病することも少なくないようです。
女性に多いことから女性ホルモンが関与しているともいわれています。
いずれにせよ、関節リウマチになる原因はひとつだけではなく、複数の要因が複雑に重なり合って発病に至ります。

関節リウマチ原因画像

炎症性サイトカイン

関節の炎症の引き金となるのは、サイトカインという免疫細胞からつくられるタンパク質です。 なかでも、IL-6(インターロイキン6)やTNF-α(腫瘍壊死因子α)の影響が大きく、 これらのサイトカインが過剰に生み出されると炎症が悪化することが明らかになっています。 サイトカインは細胞の表面にある受容体と呼ばれる部分にくっつき、『炎症を起こしなさい』という信号を細胞の核に送ります。 その結果、炎症が起こり、サイトカインが過剰に分泌されて、さらなる炎症につながります。 この炎症が起こるメカニズムに着目し、最近では、IL-6やTNF-αの働きを抑制する治療薬である生物学的製剤も治療の現場で活用されています。

関節リウマチ炎症のメカニズム画像

問診・視診・触診

関節リウマチ(以下リウマチ)も他の病気と同様に、医師の問診・触診・検査から診断します。 問診では、患者さんが痛みを訴えている関節局所から、全身の自覚症状や、それらの症状が起こった時期、さらにはご家族の病歴までいろいろな情報を確認します。触診では全身の関節の痛みやはれについて、手で触れながらチェックします。リウマチ症状として早朝に起きやすい手・手指はもちろんのこと、あごの関節から足まで全身の関節を診察します。

関節リウマチ原因画像

血液検査・画像検査・関節検査

検査の項目は、尿検査・血液検査・関節検査・X線検査などを定期的に行います。
これらの検査の目的はリウマチと判断するときや症状の経過をみたり、治療しているお薬の効果と副作用をチェックするためにも大切です。
血液検査は特に重要で、赤沈(血沈・ESR)、CRP、リウマチ因子(RF)などは、リウマチではこれらの値が高くなる場合が多く、病状とよく関係しているため、診断時や経過の確認に用いられます。
炎症の度合いは、外から見たり触ったりするだけではわかりにくいため、一般血液検査の数値は診断の大きな手がかりとなります。
また、最近では抗CCP抗体も診断時の検査として活用されています。
その他、血液検査では白血球数、赤血球数、血小板数などの血球検査や免疫グロブリンなどの免疫学的検査を行う場合もあります。
X線検査は、関節の異常をみるための関節の写真はもとより、合併症やお薬の副作用をチェックするための肺の写真も定期的に撮影します。
その他、超音波画像検査やMRI検査なども適宜実施されます。

検査画像

関節リウマチの治療

リウマチの治療法としては病気の進み具合や病態に応じて基礎療法、薬物療法、リハビリテーション(リハビリ)、外科療法(手術)などがあります。
現状で治療の中心的役割を果たしているのは薬物療法になります。

QOL低下イメージ画像

関節リウマチ治療に
使用されている薬剤

「いま使っている薬はなにに効くのだろう?」
「この薬、ほんとうに私に合っている?」…
そんな疑問をもつこともあるかもしれません。
納得したうえで治療を進めるためにも、薬についての理解を深めておくことも大切です。

リウマチの治療薬は、大きく分けると抗炎症剤、抗リウマチ剤(DMARDともいわれています)、生物学的製剤に分けられます。
抗炎症剤は、炎症を抑えて痛みを和らげる作用を持つお薬です。
非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)とステロイド剤と呼ばれている2種類があります。
抗リウマチ剤は、病気の原因に深く関わっている“免疫の異常”を正常にして病気の進行を抑える薬です。


QOL低下イメージ画像

抗リウマチ薬

免疫機能に働きかけ、症状や関節破壊をおさえていきます。免疫異常を正常にするお薬です。最近では早期から使用されます。
免疫調節剤と免疫抑制剤の2種類があり、どちらも飲み薬です。効果が現れるまでに1ヶ月~数ヶ月かかります。
そのお薬が患者さまにあえば、寛解状態まで改善させ、病気の進行を遅らせることが期待できます。
このお薬の効果が出てくるまでは、抗炎症剤といっしょに使用されます。
副作用は皮膚、腎、肝、血液障害などいろいろありますので、必ず医師の指示に従って服用してください。

生物学的製剤

抗リウマチ剤の効果が不十分な場合に用いられます。
炎症に関係しているサイトカインと呼ばれるタンパク質のはたらきや、免疫システムに関わるT細胞の活動を直接抑える薬剤で、関節リウマチの症状や関節破壊を抑制します。
高い効果が期待でき点滴もしくは注射で投与されます。
一方、使用中には感染症などが起こりやすくなるとこが知られており、かつ高価な薬剤であるため、使用する際にはよく相談する必要があります。

生物学的製剤

抗リウマチ剤の効果が不十分な場合に用いられます。
炎症に関係しているサイトカインと呼ばれるタンパク質のはたらきや、免疫システムに関わるT細胞の活動を直接抑える薬剤で、関節リウマチの症状や関節破壊を抑制します。
高い効果が期待でき点滴もしくは注射で投与されます。
一方、使用中には感染症などが起こりやすくなるとこが知られており、かつ高価な薬剤であるため、使用する際にはよく相談する必要があります。


分子標的型合成抗リウマチ薬

分子標的型合成抗リウマチ薬として「JAK阻害薬」と呼ばれる薬が含まれます。JAK(ヤヌスキナーゼ)とは、炎症をうながすサイトカインのシグナル伝達を担う酵素のことです。
JAK阻害薬は、JAKの働きを阻害して症状や関節破壊をおさえていく飲み薬です。

非ステロイド系抗炎症剤(NSIADs)

Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugsの略で非ステロイド性抗炎症薬を意味します。
たくさんの種類があり、効果と副作用を考慮しながら患者さんに合う薬が使用されます。
効果は比較的早く現れます。副作用に胃や腎障害が多いので注意が必要です。

ステロイド剤

特に炎症が強いとき使われます。効果が強い反面副作用も多いお薬です。
しかし、使い方によっては有用で、結婚式などの行事や旅行などの短期的に痛みをとりたいときは医師に相談してみて下さい。

リウマチの
リハビリテーション

関節リウマチのリハビリテーションは、薬物療法とあわせて行うことで治療効果が上がるといわれています。
ただし、リハビリテーションは先生の指示に従って行う必要があります。決して自己流で実施しないように注意してください。
なお、炎症が強く出ているときは関節破壊につながりやすいため、安静を保つことを優先しましょう。
リハビリテーションでは、関節の動きや筋力を維持、改善する理学療法、生活動作を改善する作業療法、痛みをおさえたり変形を予防したりする装具療法のほか、生活指導も行われます。

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理学療法

理学療法では、手を握ったり開いたりする動作を繰り返したり、足を上げ下げする体操をしたりして、無理のない範囲で関節を動かす習慣をつけ、必要な筋肉を維持します。

作業療法

作業療法では、コップを片手ではなく両手で持つなど、関節に負担をかける動作について改善していきます。
また、医師や作業療法士の指導のもと、患者さんの病状やニーズに合わせて在宅でリハビリテーションを行うこともあります。
自宅での介助が必要なときは、介護保険制度を利用できる場合もあります。

手術

基礎療法や薬物療法、リハビリテーションで十分な効果がみられないときは、手術が実施されることもあります。
手術は、痛みをやわらげたり関節機能の回復などを目的に行います。

リウマチにおける寛解

関節リウマチには3種類の寛解があるといわれています。寛解では、炎症がほぼ消失した状態の「臨床的寛解」、レントゲン検査上で関節破壊の進行がおさえられた状態の「構造的寛解」、身体機能の低下がない状態の「機能的寛解」の3つの要素がそろうことが大切だと考えられています。

以下の3つの寛解の定義にもとづき、関節リウマチ治療では次のようなことを実践していきます。

腫れや痛みをとる

関節破壊の進行をおさえる

身体機能の低下を防ぐ

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薬物療法やリハビリテーション、場合により手術療法などの治療法を組み合わせることで、寛解を目指していきます。

関節リウマチの治療は、患者さまとリウマチ専門医が二人三脚で進めるものです。
また、治療のゴールは、症状をおさえることだけでなく、患者さんの生活の質を最大限まで改善することです。
そのうえでまずは、臨床的寛解(腫れや痛みがない状態)を達成することが最も重要です。

当院は寛解を目指すあなたのパートナーです。しっかりと目標を共有したうえで、最適な治療を一緒に進めていきましょう。

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所在地

土居整形外科 地図

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